MOS Excelとは
MOS Excelは正式名称をMicrosoft Office Specialist(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)と言います。
あまりにも有名な資料作成ソフト、Officeの操作技能を測る民間資格です。
MOSは科目ごと(Word,Excel,Power Point,Access,Outlook)に受験することが可能で、今回はExcelに合格したので解説していきます。
ちなみに、WordとExcelはExpertという難しい方もあるのですが、私が受験したのはExpertではない簡単な方です。
あと、Excelのバージョンごとに(2016,2013など)試験があるので気をつけてください。私は2016で受けました。
試験時間50分に対し、20分程余らせて満点で合格しました。
MOS Excelで問われる内容
ざっくり言うと、「Excelの基本操作全般」が問われます。
FOM出版の参考書の区分に従うと以下の5つです。
- ワークシートやブックの作成と管理
- セルやセル範囲のデータ管理
- テーブルの作成
- 数式や関数を使用した演算の実行
- グラフやオブジェクトの作成
ワークシートやブックの作成と管理
列や行の管理、印刷設定といった基本的な内容から、ヘッダーとフッターの管理といった実務的な内容まで問われます。
ドキュメントプロパティの変更やアクセシビリティチェックといった、初心者が普段使わない機能も学ぶことができます。
セルやセル範囲のデータの管理
エクセルの区切られたマスのことをセルといいます。ここではそのセルの書式変更や結合を学びます。
データのアウトライン表示や条件付き書式といった便利機能が盛りだくさんなため、周りがエクセル初心者だらけなら一目置かれる内容ばかりです。
テーブルの作成
セル範囲をテーブルに変換できます。
私はMOS受験前はこの機能を一切知りませんでした。
テーブルに変換された表は、目当てのデータの抽出や並び替えが行いやすくなります。
数式や関数を使用した演算の実行
エクセルと言えば表計算!表計算と言えば関数!
エクセルをただのマスのついたWordと思っている人は、電卓で計算した計算結果を手打ちで入力するという珍妙な行動を取るようです。
ミスなく、修正しやすく、高速で資料を作成するには関数のマスターは必要不可欠です。
出題される関数
- SUM
- AVERAGE
- MIN,MAX
- COUNT
- IF
- SUMIF(よく出る!)
- AVERAGEIF
- COUNTIF(よく出る!)
- RIGHT,MID,LEFT
- UPPER,LOWER,PROPER
- CONCATENATE
おそらくこれで全部です(万が一他の関数が出ても責任は負いません)。
SUMIFやCOUNTIFといった少し複雑な関数が出題されやすいです。PROPERとCONCATENATEもなんだかんだ一題は出題されてるイメージです。
関数を使いこなせると「エクセル便利!!」ってなるので勉強してて楽しい範囲です。
グラフやオブジェクトの作成
簡単なグラフ作成なら大学生のインターンレベルでも使うのではないでしょうか。
この範囲を網羅的に学ぶことで、項目軸が逆だったり、グラフだけ別シートに移動させたりといった、よくわかってなかった疑問が解消されます。
ただ、参考書を見ると実務ではあまり使わない3Dグラフをやたら使わせようとしてくるのはなぜなのでしょうか。
勉強時間や難易度は?
MOSは非常に簡単な資格として有名です。
私の勉強法は、1ヶ月かけてFOM出版の参考書を一周し、付属の模擬試験プログラムを全部解くというものです。
一日一時間やれば良い方で、全く手を付けない日もありましたので、勉強時間としては15~20時間だと思います。
20時間と言っても、模擬試験プログラム解きながらツイッター見ちゃったりもしたので、実際は15時間にも満たないと思います。
ちなみに、勉強時間の半分弱を模擬試験プログラムに使いました。
私のもともとのエクセルスキルは、文字を太字にしたりできるのと、SUMとAVERAGEの二つだけ関数をしってるくらいでした。
パソコン自体への苦手意識がないため、「プロパティ」や「書式設定」といった単語に抵抗感がなかったのが勉強時間を大きく抑えた要因なのではないかと思っています。
そのため、パソコンに苦手意識がなく、極端に理解力が悪いとかでなければ、10時間ちょっとの勉強時間で合格できるでしょう。
反対に、MOSをきっかけにパソコン自体への抵抗感もなくそうという方でしたら、余裕をもって50時間くらいはMOSに使うと決めた方が良いかもしれません。
受験料も1万円程かかるので、確実に受かる自信を持ってから臨みましょう。
MOSって役に立つの?
資格において役に立つというのは二種類あります。
一つ目は、履歴書に書いておくと評価されるものです。公認会計士や高得点のTOEIC等、希少性が高く一発で能力の高さを証明できるものが多いです。
この基準では、MOSはあまりにも簡単に取れてしまうため「役に立たない資格」となってしまいます。
就活で資格欄を埋めたいがために受けるというならば、時間の無駄です。
しかしながら、二つ目の勉強の過程で身につけた知識が仕事や日常で有効活用可能であるという基準ではどうでしょうか。
MOSは簡単ですが、学んだ内容を使いこなせれば資料作成が非常に効率的になります。
つまり、この基準だとMOSは「役に立つ資格」です。
まとめ
MOSは普段からパソコンに触れている人だと10時間ちょっとで合格できてしまう簡単な資格です。
しかし、そこから得られる知識は実務能力を向上させるものばかりなので、役に立つ資格と言うことができます。
就活や転職のために取るのはおすすめしませんが、内定後で暇を持て余している人や、エクセルへの苦手意識を払しょくしたい方にはおすすめの資格となっています。