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【読書】『「やりがいのある仕事」という幻想』の感想【新書】

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『「やりがいのある仕事」という幻想』の紹介

『「やりがいのある仕事」という幻想』は、作家・森博嗣が仕事について語る新書です。

著者データ

森博嗣
元名古屋大学工学部助教授・作家
代表作は『すべてがFになる』『スカイ・クロラ』

理系出身なこともあり、淡々とした文章が特徴的。
本書『「やりがいのある仕事」という幻想』の著者ディタによると、仕事量は一日一時間であるらしい。

タイトルからもわかる通り、日本に蔓延る「仕事至上主義」に疑問をぶつける内容となっています。
就職活動を控えた大学生・違和感を感じている若手社会人・指針を見失ったベテラン社会人、全ての層に読んでいただきたいです。

「やりがいのある仕事」という幻想 (朝日新書)

要点

  1. 人は働くために生きているわけではない
  2. 働いているから偉いのではない
  3. 生きがいをどこに設定するのか

本書は前提として森氏の主観で書かれていますが、「仕事の悩み」に対する本質的・根本的な部分を突いてきます。

人は働くために生きているわけではない

本書からワンフレィズ印象に残った部分をあげてくださいと言われた場合、上記の言葉を挙げると思います。

生活をするためにはお金が必要であり、そのためには働かなければならず、少なくとも8時間×5日間/週は費やすことになるため自然とプライオリティが上がってしまうのはわかります。
ただ、だからといって仕事が最も大事というのが万人に当てはまるわけではないんですよね。

生活をするために働くが、働くために生活をしているわけではないということです。

一度離職したら同じ待遇で復職しにくいという日本の労働環境も相まって、ここを理解できている人はあまり多くないのではないでしょうか。

働いているから偉いのではない

労働という物を過剰に美化し、大変で尊いものとする価値観にNOを突きつけます。

例えば、国を動かすような大きい仕事をしているからといって、その人自身が偉いわけではありません。
責任が大きい仕事には十分な対価が支払われているため、その時点でペイされているわけです。

結局のところ、生活をするために時間と能力を提供し、その対価を受け取っているだけというシンプルな図式に帰着します。
そこにやりがいとか変なものをつけるから満たされなくなるわけです。

生きがいをどこに設定するのか

生きがいは必ずしも仕事に求める必要はありません。
森氏曰く「やりたくてやりたくて仕方ないこと」に突き進んでいる状態が生きがいを持っている状態です。

そんな生きがいを持っている状態ならば「仕事にやりがいがない」なんて思う暇もなくなる(仕事が眼中の外)になるというわけです。

感想

とにかく今の「労働」というものに違和感を感じている人全員に読んでいただきたいです。

「先進諸国より低い給料」「長い労働時間」「範囲の曖昧な業務」と夢も希望もない環境ですが、その「夢や希望」をわざわざ仕事に求める必要はないのかなと思いました。

ブラック企業なら辞めるべきですが(本書でもブラック企業は退職推奨です)、人間関係に問題がなく給料も安定しているならば、「やりがい」がないことだけを理由に退職を検討するのは贅沢な悩みです。

ちなみに本書の注意点として、「それができたら苦労しないよ」というような部分(でも正論)もあることが挙げられます。
今の仕事が嫌なら辞めればいいというのは正論ですが、今まで金銭を得る=雇われて働くとインプットされてきた大多数の人間にとって、ここまで割り切ることはなかなか難しいのではないでしょうか。
助教授→作家と自分の力で生計を立ててきた森氏ならではの鋭さと言えます。

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